「おはじき」に新しい価値を提案した商品化作品1点、特別賞2点が決定
おかきの名店“赤坂柿山”のデットストック缶と、割れ・欠けのあるおかき“おはじき”を組み合わせた新しいギフトのデザイン・アイデアを募集した、「1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON」第1回目のプロジェクト。
パッケージと「おはじき」の2つの側面からアプローチする必要がある難しい課題に対して、72点の意欲的なデザイン・アイデアが集まりました。審査によって選ばれた採用作品と、商品化は叶わなかったものの、赤坂柿山から特別賞を進呈することになった2作品を発表します。
デザインを選定した人々
植原 亮輔(キギ) クリエイティブディレクター、アートディレクター |
渡邉 良重(キギ) クリエイティブディレクター、アートディレクター |
遠山 正道 株式会社スマイルズ 代表取締役 |
林 千晶 株式会社ロフトワーク 代表取締役 |
採用作品
zuca 「sumou おかき」
コンセプト
赤坂柿山の“高級おかき”は1つ1つが個包装されていて、よそゆきなお菓子というイメージですが規格外の“おはじき”は、もっとカジュアルに家族や友人と食べるのに向いているお菓子だと思いました。“おはじき”をただ食べて終わりではなく、この商品(おはじきとデッドストック缶)を中心に団らんがうまれたらいいなぁと思い、食べた後みんなで「トントンすもう」が楽しめるようなパッケージデザインを考えました。外国人に人気のsumouを取り入れたデザインは、海外への手土産としても喜ばれるのではないでしょうか。
講評
食べた後に「遊べる」パッケージが、「ゲーム」や「あそび」「団らん」などコミュニケーションを生み出すという点で、新しい価値が加えられていた。(ロフトワーク 林)
缶をつかった「すもう」の動きがとても面白く、よい着眼点だった。(キギ 渡邉氏)
ストーリーの設定、グラフィック表現などで、ブラッシュアップの必要性を感じている。採用クリエイターと意見交換しながらいっしょにPASS THE BATONとフィットする形を模索していきたい。(スマイルズ 遠山氏)
パッケージを使ってあそぶ楽しさまで一目でわかるよう、店頭ディスプレイとデザインとで伝える必要がありそう。(キギ 植原氏)
赤坂柿山賞
今回のテーマを提供した赤坂柿山 代表取締役 川合寛妥さんより、新しい「赤坂柿山らしさ」を提案する2作品に特別賞が贈られることになりました。
賞品として、赤坂柿山のおかき詰合せを贈ります。
赤坂 めぐみ「KAKIYAMA Break」
コンセプト
海外で「KAKIYAMA」を広めていくことを想像して、世界中で飲まれているコーヒーと組み合わせたら、手に取りやすいのではと考えました。KAKIYAMAさんのおかきは、とても色々な種類がありますので、コーヒーを飲んだ際の味の変化をどなたも楽しめると思います。ネーミングに関しては、「 Break 」という単語の持つ「 休憩 」と「 割れる( おはじき ) 」という2つの意味を合わせてみました。KAKIYAMA Break !! という言葉が休憩の合図になったらいいなという願いを込めています。
赤坂柿山 川合さんのコメント
「コーヒーとおかき」という、新しい楽しみ方のシーンを提案している点がおもしろかった。また、おはじき(こわれたおかき)を連想させる「Break」と一休みという意味の「Break」の掛けことばが、しっくりきた。
CLAP 「橋渡し」
コンセプト
橋渡し。
笹船に思いを託して、そっと差しだす。おかきを通じて、会話をつむぐ、人と人の橋渡し。
付属の和紙で笹舟をこしらえ、おはじきを入れてもてなします。
赤坂柿山 川合さんのコメント
今まで器とセットにしたお菓子というのがあまりなかった。この器を使っておかきを差し出す様を想像するととてもきれいなアイデアだと思った。
審査メンバーからの総評と審査会レポート
審査会の様子をフォトレポートにまとめました。また、Project vol.1 について、各審査メンバーから総評もこちらで紹介しています。
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